八城兄弟は僕(=わたし)を愛でたい!
「ーーっ!」
みんなの息をのむ音がした。
唇が触れるギリギリのところで止まっていて、少しでも背中を押されたら当たってしまうほどの距離。
近い、近いって。
ギュッとまぶたを閉じたら、その上に甘い感触が降ってきた。
うわぁっ、椿くんの唇が……すごく恥ずかしい。
「……俺の方こそ、ごめん。嫉妬で、少しあせってたかも」
つぶやくようなセリフに、ゆっくり目を開ける。
こんなふうに、照れくさそうにして視線を逸らす椿くんは初めてだった。
「もう終わっていい?」
釘付けになっていた安斎さんたちに向かって、椿くんがじろりとニラむ。
「め、めちゃくちゃいいです! お疲れさまです。ごちそうさまでした」
「ひゃわ〜、瞬きで記憶できるコンタクトを付けていないことが惜しまれます〜」
ウキウキと帰って行く彼女たちを見届けて、二人きりの間に変な空気が流れる。
これって、さっきのシチュエーションの続きってことで……いいんだよね?
膨らんでしまった胸元を押さえながら、呼吸を整える。
椿くんのおかげで、気付かれなくてよかった。
ホッと肩の力が抜けると、ふわりと黒のカーディガンがかけられて、ボタンが留められる。
みんなの息をのむ音がした。
唇が触れるギリギリのところで止まっていて、少しでも背中を押されたら当たってしまうほどの距離。
近い、近いって。
ギュッとまぶたを閉じたら、その上に甘い感触が降ってきた。
うわぁっ、椿くんの唇が……すごく恥ずかしい。
「……俺の方こそ、ごめん。嫉妬で、少しあせってたかも」
つぶやくようなセリフに、ゆっくり目を開ける。
こんなふうに、照れくさそうにして視線を逸らす椿くんは初めてだった。
「もう終わっていい?」
釘付けになっていた安斎さんたちに向かって、椿くんがじろりとニラむ。
「め、めちゃくちゃいいです! お疲れさまです。ごちそうさまでした」
「ひゃわ〜、瞬きで記憶できるコンタクトを付けていないことが惜しまれます〜」
ウキウキと帰って行く彼女たちを見届けて、二人きりの間に変な空気が流れる。
これって、さっきのシチュエーションの続きってことで……いいんだよね?
膨らんでしまった胸元を押さえながら、呼吸を整える。
椿くんのおかげで、気付かれなくてよかった。
ホッと肩の力が抜けると、ふわりと黒のカーディガンがかけられて、ボタンが留められる。