もうちょっとだけ、秘密。
「参考までに聞くけどさ、レオは『彼女にするならこんな子がいい!』とかないの?」
「よく分からん。彼女いたことないし」

うん。でしょうね。

レオ、一人称“僕”で大人しいのかなと思いきや、まさかの毒舌キャラだもんね。ギャップが残念な方に出てるもん。

それで、勝手に納得するなと怒られましても…こんな物好き、私ぐらいしかいないだろうからなぁ。

ま、それはさておき。こんなところで折れる私ではない!

「でもさ、理想ぐらいは誰にでもあるんじゃないの?何でもいいから教えてよ」

レオは腕を組んで考え込む。お、もしや答える気になった?

「強いて言うなら…」
「うんうん」
「こなつ以外………」

え、私?…以外、何?

レオはまたもや髪をかき上げる。

もう一度言うね。ここ最重要ポイントです。

それでもう、私の心臓は答えを聞く前からドキドキしっ放し。

もう、この際なんでもいいから早くして…!


「が、いい」




直後、私のライフは尽きた。

「………クリティカルヒット」

それはさぁ…ずるい、ずるいすぎるって!

なんなの、この無自覚デレは⁉︎狙ってないとか信じられないんですけど。

でも…そっかあ。そんな風に思ってくれてるのかぁ。ちょっと、かなり嬉しいかも。

私はニヘヘ、と笑いながらジタバタと身悶えする。

「私、やっぱりズボラ治さなくていいや」
「どうしたらその結論に至るんだよ」

逆に、さっきの言葉聞いてズボラ治そうとするのはどうかしてると思うよ。

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