ちょっと不運な私を助けてくれた騎士様が溺愛してきます

おいで

シャーロットが子供の姿になってしまってから四日が過ぎた。

　初めの日と変わらず、シャーロット・バート侯爵令嬢はエスターが出掛けると客間へとシャルを連れて行く。
シャルも特に嫌がる様子はなく、大人しく令嬢と共に客間に入る。
そして当然のように扉には鍵がかけられた。


　ジェラルド達もシャルを気にかけて見てはいたが、特に変わった様子は感じられなかった。

　エスターも屋敷にいる間はシャルを注意深く見ようとした。
しかし彼が見ている時には、側にシャーロット令嬢がシャルにピッタリと寄り添っている。彼女の体で小さなシャルは隠れてしまい、その表情は見る事が出来ない。
それにシャーロット令嬢が、時々エスターに睨むような視線を送ってくる。

　その度にエスターは、ぎこちない笑顔を見せて誤魔化していた。
( なぜ僕をあんなに睨むんだろう……やっぱり……)