ちょっと不運な私を助けてくれた騎士様が溺愛してきます

まじか

行っちゃったぁ……しっぽ、触りたかったなぁ……また会えたら頼んでみよう

……泥棒、いるんだ。


手すりにつかまり、下を覗いてみる。


 そういえば、エスターはどうしたんだろう?
さっき迄彼が居た辺りを見てみるが、エスターは移動したのか姿は見えない。
まだたくさんの人が居るから、見えないだけかなぁ……
ドロシーさん達の姿も分からない……


 祭りの会場は広い。キャロンさんにも動いちゃダメだと言われたし、この場で待っていよう。


 テーブルの上には、まだ半分残っているグリューワインがあった。


……私は酔っているのだろうか?

いや、前回よりも意識も言葉もハッキリしている。
ちょっと楽しい気持ちがするだけだ。

キャロンさんは酔っていると言っていたけど……


ううん、酔っていない。だってジュースだもの!

せっかくキャロンさんが奢ってくれたんだから、全部飲もう。
コクコクと残りを飲み干した。

 二階のベランダ席に座っているのは、私とさっきからいる一組の男女だけ。

通りにはたくさんの人が楽しそうに歩いている。


いいなぁ……みんな楽しそう……
私はこんな賑やかな場所で一人ぼっち……

ま、はぐれちゃったから、しょうがない
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