ちょっと不運な私を助けてくれた騎士様が溺愛してきます

ドレスと爪痕

男爵家に戻った次の日から、私は半年前と変わらず働いていた。
背中の痛みは変わらずあって、それを感じる度にどうしても思い出してしまう。

…… エスター様の事……
( それと、払っていない治療費の事も……)


 そんな中、叔母がドルモア伯爵の元へ行く為に( 仕方なく) ドレスを作ってくれるという。
叔父達と暮らしはじめてから、ドレスを作って貰うのは初めての事だ。未だ、社交界にも出ていない私には、ドレスなど必要なかったから。
 
 普段はメイド服ばかりを着ていた。( それしか渡されなかった……)
……コレはコレで動きやすくて悪くないけれど、同じ歳のソフィアは社交界デビューも済み、もう何度もパーティーに参加している。その為、ドレスを何着も仕立て持っていた。

 私だって女の子、男爵令嬢なのだ。本当は社交界デビューもしてみたい、ドレスも着て見たかった。

だから、すごく楽しみにしていた。

……初めて作って貰う、私だけのドレス。
< 17 / 145 >

この作品をシェア

pagetop