ちょっと不運な私を助けてくれた騎士様が溺愛してきます
エスターからの連絡はまだ無い。
私からは連絡が出来ない。彼等が何処にいるかは詳しくは知らされていないからだ。
昔、騎士の恋人が、討伐に行ったきり長く帰って来ない彼の下を訪ねて行き、魔獣に襲われ怪我を負った事があったらしい。それ以来、彼等がいる場所は家族にすら教えなくなったそうだ。
騎士の恋人が、彼に会いに行った気持ちはとてもよく分かる。
……私も場所を知っていたら、きっと彼の下へ行ってしまう。
こんなに連絡も無く、他の騎士の家族や恋人達は不安ではないのだろうか。
空は晴れ、雲一つない澄んだ青。エスターの瞳の色。
……会いたい、そう思っても彼が帰って来るまで待っている事しか出来ない。
いつものように部屋の掃除をして、ローズ様とお話をする。
その後はお菓子作りだ。
ダーナさんに教わっているお菓子作りは順調に進んでいた。
「もう完璧です! これでエスター様がいつ帰ってきても準備は万端ですっ! うふふ」
「本当に食べてくれるんでしょうか?」
( 思いっきり野菜の色なんだけど……)
心配になって聞く私に、ダーナさんはニヤリと笑った。
「食べますよ、食べさせ方……教えますね」
(食べさせ方?)
その方法を聞いた私とローズ様は、二人して顔を赤くした。
私からは連絡が出来ない。彼等が何処にいるかは詳しくは知らされていないからだ。
昔、騎士の恋人が、討伐に行ったきり長く帰って来ない彼の下を訪ねて行き、魔獣に襲われ怪我を負った事があったらしい。それ以来、彼等がいる場所は家族にすら教えなくなったそうだ。
騎士の恋人が、彼に会いに行った気持ちはとてもよく分かる。
……私も場所を知っていたら、きっと彼の下へ行ってしまう。
こんなに連絡も無く、他の騎士の家族や恋人達は不安ではないのだろうか。
空は晴れ、雲一つない澄んだ青。エスターの瞳の色。
……会いたい、そう思っても彼が帰って来るまで待っている事しか出来ない。
いつものように部屋の掃除をして、ローズ様とお話をする。
その後はお菓子作りだ。
ダーナさんに教わっているお菓子作りは順調に進んでいた。
「もう完璧です! これでエスター様がいつ帰ってきても準備は万端ですっ! うふふ」
「本当に食べてくれるんでしょうか?」
( 思いっきり野菜の色なんだけど……)
心配になって聞く私に、ダーナさんはニヤリと笑った。
「食べますよ、食べさせ方……教えますね」
(食べさせ方?)
その方法を聞いた私とローズ様は、二人して顔を赤くした。