望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
「義姉さんに向かって、愛するつもりはないって言ったこと」

「ふん」
 レイモンドはアドニスから視線を反らした。
 彼女との出会いは宿命だ。惹かれずにはいられない。愛という一言で片付くような感情とも違うはず。
 この気持ちを表現する言葉が見つからず、もどかしい。
 ただ、願うことは一つ。自分と共にいて欲しいだけ。
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