望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
 彼は生きている。
 あの男は死んだ。自分が殺した。
 そしてこれからもダレンバーナの人間を殺していく。そう決めたから。

 カレンは少し肩を震わせた。急に怖くなってきたのかもしれない。自分のその決意に。
 それでも、その小さな肩をレイモンドは抱きかかえて、けして離そうとはしなかった。
 カレンはレイモンドの温かさを感じながら、眠りに落ちた。
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