望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
 周囲に人がいないことを確認してから、ロバートが言葉を続ける。
「ローゼンフェルドが負けたのは、私たち獣人が半獣化になれなかったことであると」

「ええ、ダレンバーナのせいですね」
 カレンも小さく呟いた。
 ダレンバーナの魔導師たちが、ローゼンフェルドの獣人たちの半獣化を封じたのだ。
「もしも、あなたたちがこのまま半獣化を維持することができれば、勝てますか?」

「そうである、と私たちは思っています」
 その言葉はカレンを奮い立たせるには充分なものであった。カレンはゆっくりと頷いた。

 レイモンドたちは、捉えられているローゼンフェルドの獣人を解放するために、地下からの侵入を試みている。まだ城内が静かなのは彼らが侵入を始めたばかりだから、だろうか。
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