望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
「間違いなく、ダレンバーナには獣化を防ぐ魔法が張り巡らされています。それを防ぐ魔法を、その紐に付与しました。それを身に着けていれば、ダレンバーナでも獣化することができます」

 きゅっと結ぶと「できました」と彼女は言う。
 レイモンドはその眼を見る。復讐に燃えている眼なのかと思ったらそうでもない。今は穏やかな眼をしている。

「どうかされましたか、旦那様」

「いや、どうもしない。どうもしないのだが、ありがとう」

 礼を言うと、カレンはキョトンという表情をする。その表情が思ったよりも幼く見え、ついつい笑みをこぼしてしまった。

「こちらは、他の方にお配りください。同じものが入っておりますので」
 布の袋をレイモンドに手渡す。

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