望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
「わかった」

「ですが。短時間に大量に魔法付与をしましたので、その魔法を感知してから二時間程度しか持たないと思います。ですから、時間に気を付けてください」

 レイモンドは頷く。昨日の今日で騎士団たちは作戦を練り、明日、ダレンバーナへと向かうことになっているが、その間にカレンがこういったものを準備していたことに驚いた。

「なぜ、このようなものを?」

「ダレンバーナを潰すためです。それ以外の理由はありません」
 本心なのか、嘘なのか。

「カレン、明日、発つ。準備を」

「承知しました」
 カレンは恭しく頭を下げた。


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