望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
「お義母様も、お義姉様の元にいきたいでしょう?」
その、いく、は行くのか逝くのか。
義母はすっと何かを手にした。護身用の短刀だ。それをカレンに向かって振り回す。だが、その手を止めたのはケネスが長剣でその短刀の軌道を遮ったからだ。
「ケネス。お前、裏切ったのね」
「王妃様。私は裏切ってなどおりません。最初から、あなた様には仕えていないのですから」
「誰か。誰か。ブレイグ。そこにいるのでしょう。さっさと助けなさい」
護衛騎士は続きの部屋で常に控えていることになっている。となれば、彼はまさしくこの部屋の隣にいるわけだが。
残念ながら、その彼は姿を現さないようだ。
その、いく、は行くのか逝くのか。
義母はすっと何かを手にした。護身用の短刀だ。それをカレンに向かって振り回す。だが、その手を止めたのはケネスが長剣でその短刀の軌道を遮ったからだ。
「ケネス。お前、裏切ったのね」
「王妃様。私は裏切ってなどおりません。最初から、あなた様には仕えていないのですから」
「誰か。誰か。ブレイグ。そこにいるのでしょう。さっさと助けなさい」
護衛騎士は続きの部屋で常に控えていることになっている。となれば、彼はまさしくこの部屋の隣にいるわけだが。
残念ながら、その彼は姿を現さないようだ。