望まれぬ花嫁は祖国に復讐を誓う
「旦那様」
すっとカレンは、レイモンドの隣へとゆっくり歩み寄る。その一言で王妃も察する。
その相手をカレンが旦那様、と呼んだことにブレイグは目を見開いた。ケネスは目を細めてレイモンドを見つめている。
「お義母さま、そろそろ諦めたらいかがでしょうか。獣人たちの獣化を防ぐ魔法は、私が無効化いたしました。今頃、地下の牢に閉じ込められた獣人たちも、暴れ始めたころでは無いでしょうか?」
お腹の前で手を組み、淡々と言葉を続けるカレン。
「そもそもこのダレンバーナが、不可侵条約を破って、ローゼンフェルドに兵を向けたのが間違いなのです」
王妃はギリッと唇を噛む。
「お義母さまには選ばせてあげますよ。私に今すぐ殺されるか、民たちの前で処刑されるのを待つか。それは、私にこんな素敵な旦那様を与えてくださった、御礼です」
すっとカレンは、レイモンドの隣へとゆっくり歩み寄る。その一言で王妃も察する。
その相手をカレンが旦那様、と呼んだことにブレイグは目を見開いた。ケネスは目を細めてレイモンドを見つめている。
「お義母さま、そろそろ諦めたらいかがでしょうか。獣人たちの獣化を防ぐ魔法は、私が無効化いたしました。今頃、地下の牢に閉じ込められた獣人たちも、暴れ始めたころでは無いでしょうか?」
お腹の前で手を組み、淡々と言葉を続けるカレン。
「そもそもこのダレンバーナが、不可侵条約を破って、ローゼンフェルドに兵を向けたのが間違いなのです」
王妃はギリッと唇を噛む。
「お義母さまには選ばせてあげますよ。私に今すぐ殺されるか、民たちの前で処刑されるのを待つか。それは、私にこんな素敵な旦那様を与えてくださった、御礼です」