赤い糸~For you~
恥ずかしくて顔が赤くなった。


池澤先輩…彼女いないんだ。



良かったー



ちょっと落ち着いてきて、美仔の方を見ると…携帯を手に顔を赤くしていた。



好きな人からのメール。



嬉しくないわけない。



ちょっと美仔が羨ましくなったけど、それ以上に美仔に


『良かったね』


って言ってあげたいと思った。



授業が終わり、私は真っ先に美仔の所に行き、


『良かったね!』


って言った。



美仔の顔はさっきよりさらに赤くなっていて、可愛いかった。


美仔に好きになられた斎藤先輩は幸せ者だなぁとか思ったよ。


少し話してたら、次の授業の先生が来た。



また、美仔は急いで自分の席に行く。



授業中、美仔は携帯をいじっていて…相手が斎藤先輩だってコトは顔をみてたら分かった。



私も、携帯を気にしながら授業を受けた。



だけど、帰りのHRが終わっても池澤先輩からメールは来なかった。



心のどこかで来ないような気がしてたから、ショックとかそんな感情はなかった。



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