ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
 正直、建国二十周年の祝賀パーティーの際にシャルロットが剣技を披露したときは流石のエディロンも度肝を抜かれた。一帯どこの誰が、剣を振り回すことができる王女がいるなどと想像するだろうか。

(病弱とは真反対だな)

 知れば知るほど、調査報告書のシャルロットとエディロンの知るシャルロットが違いすぎる。

(となると、やはり別人なのか?)

 この疑惑は最早エディロンの中で日に日に大きくなりつつあった。本人は本を読んで知識を得たと言っているが、あの博識さはそんなもので身につくものではない。
 それに、剣技に関してもそうだ。実際にシャルロットが剣を振っているところを見て、エディロンはシャルロットがかなりの剣の使い手であることを確信している。

(婚約を破棄したがっている理由はそれか?)

 なんらかの理由で本当のシャルロット王女ではなく、偽物のシャルロットがダナース国にやってきた。しかし、偽物なので本当に結婚するわけにはいかず、どうしても婚約を破棄したい。そう考えれば、必死に婚約を破棄したいと言った理由も説明が付く。

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