ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
『むしろ……』
『むしろ?』
『とても楽しみにしておりました』

 恥じらいながらも正直に告げると、エディロンは驚いたように目を見開く。

(はしたないと思われてしまったかしら?)

 シャルロットは恐る恐る隣に座るエディロンの顔を見る。目が合ったエディロンはフッと口元を緩めた。
 大きな手が伸びてきて、シャルロットの頬を撫でる。

『あなたはとても素直で可愛らしいな』

< 27 / 325 >

この作品をシェア

pagetop