ループ5回目。今度こそ死にたくないので婚約破棄を持ちかけたはずが、前世で私を殺した陛下が溺愛してくるのですが
「ありがとうございます。遠いところからの参加、嬉しく思います」

 シャルロットも無難な言葉を返す。

「こちらこそ、このような喜ばしい席に参加できて光栄です。両陛下もお喜びですよ」

 オリアン卿にそう言われ、シャルロットは曖昧に微笑み返す。
 これまでいないかのように扱ってきたくせに、急に手のひらを返したように祝福の言葉を贈ってくるなんて殊勝なことだと皮肉のひとつも言いたくなる。

 諸外国からの来賓の方からの祝福が終ったころ、今度は国内貴族からの祝福が始まった。

「おめでとうございます」
「ダナース国に幸ありますように」

 次から次へと挨拶に来るその多くは建国二十周年の祝賀パーティーでお会いしたことがある方達だ。
 永遠に続くのではという挨拶がようやく終ったころには、だいぶ夜が更けていた。シャルロットの元に、女官長が寄ってくる。

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