カモフラ婚~CEOは溺愛したくてたまらない~
控室の前まで来ると、乱れてしまった息を整えてから少し大きめにノックをした。
ドアを開けようとしたところで、それより早く中から有馬さんが出てきた。
「ちょっといいか?」
私も吉崎様の現状を急いで知らせに来たのだけれど、有馬さんがかなり焦っているのを感じて頷いた。
「新婦様が……来られないそうだ」
衝撃の言葉に「どうしてですかっ」と有馬さんに詰め寄った。
「今、新郎様に新婦様のお父様から電話が入ってる。理由はまだ……」
私は最後まで有馬さんの言葉を聞くことなく、勢いよく控室のドアを開けた。
真っ白なタキシードに身を包み、かっこよくヘアセットした王子様のような蒼空が、スマホを耳に当て「はい……はい……」と無表情に返事をしている。
入ってきた私に気が付いた蒼空は、私を手招きで呼んで通話をスピーカーにした。
『確かにこんなことになって申し訳ないとは思う。だけどね、それは由香だけが悪いとは思えないんだよ』
スマホ越しに少し興奮した低い男性の声が漏れる。
『由香だって思い詰めていたと思うよ。そうでなければこんなことはしないはずだ』
「はい……」
話がよく見えないが、新婦様は自らの意思で来ないことを選択したということだろうか。
『あんな男と逃げるだなんて。君にも原因があるんじゃないのかね?』
え……、新婦がその『あんな男』と結婚式当日に逃げたっていうの……?
ドアを開けようとしたところで、それより早く中から有馬さんが出てきた。
「ちょっといいか?」
私も吉崎様の現状を急いで知らせに来たのだけれど、有馬さんがかなり焦っているのを感じて頷いた。
「新婦様が……来られないそうだ」
衝撃の言葉に「どうしてですかっ」と有馬さんに詰め寄った。
「今、新郎様に新婦様のお父様から電話が入ってる。理由はまだ……」
私は最後まで有馬さんの言葉を聞くことなく、勢いよく控室のドアを開けた。
真っ白なタキシードに身を包み、かっこよくヘアセットした王子様のような蒼空が、スマホを耳に当て「はい……はい……」と無表情に返事をしている。
入ってきた私に気が付いた蒼空は、私を手招きで呼んで通話をスピーカーにした。
『確かにこんなことになって申し訳ないとは思う。だけどね、それは由香だけが悪いとは思えないんだよ』
スマホ越しに少し興奮した低い男性の声が漏れる。
『由香だって思い詰めていたと思うよ。そうでなければこんなことはしないはずだ』
「はい……」
話がよく見えないが、新婦様は自らの意思で来ないことを選択したということだろうか。
『あんな男と逃げるだなんて。君にも原因があるんじゃないのかね?』
え……、新婦がその『あんな男』と結婚式当日に逃げたっていうの……?