鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
私の問いかけに そうだ、と頭の動きで教えてくれる。


「え!どんな人?」


「……部活の……先輩…」


「わぁ、素敵!」


「って、私のことはどうでもいいのっ!ほら、明日の相談しようよ!」


すごく焦った表情で私を止める琴莉ちゃんは今までにないくらい、照れていて……


本当にその先輩が大好きなのだと痛感する。


いつも大人っぽくて、綺麗で、男子に騒がれるほど可愛くて、優しくて、私を守ってくれて、私を助けてくれる琴莉ちゃん。


私が男の子だったら、絶対彼女にしたい。


そう思うほど素敵で大好きな子。


どうかこの聖なる夜の力で……琴莉ちゃんの思いがその先輩に届きますように…


大好きな大好きな琴莉ちゃんの恋が叶いますように…


「ねぇ、桜妃?どんな服装にするの?明日!」


「メイクとかしに行こうか?」
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