鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「私は狼くんのものですからね!」


だから、心配しなくても大丈夫ですよ!狼くん!


そう言って見せれば、狼くんも安心して笑ってくれると思ったのに、狼くんは安堵の表情を浮かべるどころか……どんどん顔を曇らせていった。


「…そろそろ桜妃に殺される…」


「あの、狼くん?」


私…まずいことしちゃった??


「……行こう。」


殺される、と言ったあと、狼くんは何も言わない。


私が分かってないから諦めた……のかな、


狼くんが苛立ってる様子は、あの事件以来見たことがないし、今も怒っているわけではないと思うけど…


なんだかすごく申し訳ない。


さっき1度離れた手をもう一度とる。


冷たくなったその手をぎゅっと包んで、この愛おしさが伝わるように、温かくなるように、と願った……。




狼くん、ずっと大好きだよ。



私の行為に狼くんが照れくさそうにわらった気がした──
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