鳳条先輩は私への溺愛が止まらないらしい。
「…分かった。」


え、分かったってえ?というか、鳳条先輩が私を保健室に運ぶって………??


「桜妃、悪い。」


鳳条先輩の足音が近づいてきたかと思ったら、私の体はひょいっと抱えられた。


お姫様……だっこ、だよね、?これ。


「桜妃、!ゆっくり休んで!先生には私が言っておくから!」


琴莉ちゃんの言葉に心の中でありがとうをつたえて、私は鳳条先輩のワイシャツを軽く掴んだ。



「桜妃大丈夫か??」


涙目の状態で、鳳条先輩の言葉に頷く。


すると、鳳条先輩は私の顔を見て、辛そうに顔を歪ませた。


「辛い時は無理しなくていい。お前に無理させようとする人間がいるなら、俺が潰す。」
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