君しかいない
「ううっ、成瀬……」
「せっかくお見舞いに来てくださったのに、御相手できずすみませんでした」
成瀬の腕の中で頭を左右に振る。そんなわたしを成瀬は更に強く抱きしめてくれた。
「……その気もないのに、こんな思わせぶりなことしないでよ。成瀬にはあの人がいるじゃない」
「あの人とは?」
「病室で会った女の人が成瀬の大切な人なんでしょ? でもわたし、未だ成瀬のこと好きなんだもん。だから、こんなことされたら勘違いしちゃ……うっ」
言葉を遮られ唇が重なり合えば、唇の隙間から成瀬の舌が滑り込んで。いやらしい水音と共に深まるキスに全身の力が抜けた。
「や、んっ。成瀬……これ以上、好きにさせない……で」
「真尋様が病室で会ったのは、私の姉です。恋人ではありません」
「あ、ね? え、成瀬お姉さんがいたの?」
「はい。私の代わりに家を継いでおります」
そう言いながら、成瀬はわたしが着ている上着に手をかけた。
「ちょっ、成瀬?」
「先程、旦那様から道辻様との縁談を白紙に戻したとお聞きしました。真尋様には好きな方がいるから私にも諦めろと。ですが真尋様は、本気で私を好きでいてくださっているのなら……真尋様を私のものにしても構いませんよね?」
「せっかくお見舞いに来てくださったのに、御相手できずすみませんでした」
成瀬の腕の中で頭を左右に振る。そんなわたしを成瀬は更に強く抱きしめてくれた。
「……その気もないのに、こんな思わせぶりなことしないでよ。成瀬にはあの人がいるじゃない」
「あの人とは?」
「病室で会った女の人が成瀬の大切な人なんでしょ? でもわたし、未だ成瀬のこと好きなんだもん。だから、こんなことされたら勘違いしちゃ……うっ」
言葉を遮られ唇が重なり合えば、唇の隙間から成瀬の舌が滑り込んで。いやらしい水音と共に深まるキスに全身の力が抜けた。
「や、んっ。成瀬……これ以上、好きにさせない……で」
「真尋様が病室で会ったのは、私の姉です。恋人ではありません」
「あ、ね? え、成瀬お姉さんがいたの?」
「はい。私の代わりに家を継いでおります」
そう言いながら、成瀬はわたしが着ている上着に手をかけた。
「ちょっ、成瀬?」
「先程、旦那様から道辻様との縁談を白紙に戻したとお聞きしました。真尋様には好きな方がいるから私にも諦めろと。ですが真尋様は、本気で私を好きでいてくださっているのなら……真尋様を私のものにしても構いませんよね?」