婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「それなら、良いのですが。お嬢様、ブルーバーグ侯爵令嬢に注意なさらないのですか?」
「でもね、彼女がやったとは言えないのよ。ただ、通り過ぎる時に躓いただけですもの。転んだわたくしが悪いのよ」
「そうでしょうか? それだけではないでしょう? 教科書だって、被害を受けているではないですか」
「それも、彼女だと証明できるものはないの。後ろ姿を見ただけですもの。それだけで犯人だと決めつけるわけにはいかないわ」
「そうかもしれませんが……」
エマは憤りを露わにしながらも手際よく包帯を巻いていった。