婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
「好き、よ」
絞り出すように告白した私にディアナの表情が緩んで安堵の溜息が漏れました。
喜々とした表情で微笑む彼女の様子に、またもや恥ずかしさがこみ上げてきました。
同時に自分の心に秘めていた気持ちを打ち明けて、胸の内が軽くなったような気もします。
それぞれの感情が混在する心中はさておいて、ディアナが難しい顔をしはじめました。
何か問題でもあるのかしら?
もしかして私の抱く思いは分不相応だったのかしら? レイ様の事が好きなんて烏滸がましいことだったのかもしれない。
黙ったまま片頬に手を置いて思案するディアナに不安な気持ちが押し寄せてきます。
「ねえ、ちょっと、聞いてもいいかしら?」
「ええ」
「今まで聞いたことをまとめるわね。まず、レイニーはフローラの事が好きでプロポーズをした。フローラもレイニーの事が好き。ここまでは合っているわよね?」
「うん。そうね」