婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
 
 さわさわと擦れた木の葉の影が頭上でゆれています。
 リッキー様の乾いた髪が風になびいているのを眺めながら、穏やかなひと時は今のわたしにとって至福の時間です。

「ごくごく」

 二杯目のお代わりをして、喉を鳴らしてレモン水を飲むリッキー様。あれだけ汗だくで遊べば喉も乾くでしょう。
 飲み終えるとコップを置いて肩で息をつきました。やっと人心地ついたのでしょう。

「楽しかった?」

「うん」

 アンジェラ様に満面な笑みを向けて頷くリッキー様。

 学習が終わったあと、アンジェラ様とお茶会をするのが恒例になってきつつある今日この頃。リッキー様が外で遊びたいとのことだったので、今日は庭園でのお茶会となりました。

 あれだけ運動すればすぐに眠たくなるのではないかしら。

 また気まぐれにレイ様の宮へと連れていかれるのではないかとヒヤヒヤしていたのですが、ここ二回ほどはお昼寝の時間だったので、それも杞憂に終わっています。


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