婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
 
 何はともあれ、誘拐されずにすんでよかった。
 もしものことを考えると背筋が凍るほど体が震えます。ダンや警備隊には感謝してもしきれません。

 警備隊はチリジリと逃げ出す男達を追いかけ、囲い込むと次々と捕まえていきました。

「フローラ様。どこもお怪我はなかったですか?」

 ダンの気遣いに忘れていた足を捻ったことを思い出しました。正気に返ると痛みまでぶり返してきます。

「足を……」

 足元を見たダンがそばに転がっている靴を見つけて拾い上げてくれました。

「お送りしますので馬車にお連れします」

 ズキズキと痛む足では歩くことも困難です。ダンは私を抱えると馬車まで運んでくれました。

「痛みはどうですか?」

「ちょっと捻っただけだから、痛みはあるけれど酷くはないと思うわ」

「すぐに医者も手配いたしますので、しばらくお待ちください」

 ドアを閉めたダンは気絶して転がっている男を警備隊に引き渡して話をしているようでした。

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