婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています
 
 眼前に見据えた彼女の侮蔑と無情な視線がビビアン様を貫く。

 さまよわせた視線は色をなくし受け止めるにはつらい現実に、よろよろと身を崩した。

「シュミット公爵夫妻も頭をこすり付けて謝罪していたわ。自分達の教育が間違っていたとね。兄夫妻も仕事に忙殺されて話す機会を作れず申し訳なかったと涙ながらに謝罪していたわ」

 ビビアン様はのろのろと頭をもたげた。ここで家族の話が出るとは思っていなかったのだろう。

 事件の真相が明白となり犯人が確定した段階で公爵一家を呼び出し、登城した際の彼らの様子。家族は皆厳粛に事態を受け止めて謝罪の言葉を口にしたというのに。

「公爵家の処罰も決定したの。シュミット公爵は男爵へ降爵の上、家族共々、北の領地へ送られることになったわ」

 
< 676 / 835 >

この作品をシェア

pagetop