婚約破棄から始まる恋2~捕獲された地味令嬢は王子様に溺愛されています

「えっ……そんな……ば、かな……」

 驚愕に目を見開いたビビアン様の掠れた声。極限まで開いた瞳には困惑と少しばかり怯えた色が見える。

「あら、公爵家が無関係とでも思っていたの? 赤の他人のメイドの仕業。自分達には関係がない。責任もないと?」

 しっかりと見据えたアンジェラは蔑んだ瞳で見つめながら、おかしそうに微笑んだ。

「公爵達は今回の処罰を受け入れたわよ。爵位があるだけでも有難いと頭を下げていたわ」

 信じられないという顔をして唇を噛みしめたビビアン様にこちらの方が信じられないのだけれども。まだ、自分の罪を理解していない。

「まさか、公爵家も自分も関係ないと本気で思っていたの?」

 アンジェラは大仰に驚いてビビアン様に問いかけた。

 ちょっと芝居がかっていて吹き出しそうになったわ。
 でも我慢我慢。せっかくの雰囲気が台無しになるものね。

「い、え……そ、それ……は」

 言葉にならないそれが答え。

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