彼がデキ婚するので家出をしたらイケメン上司に拾われました。

＜君を幸せにしたい〜昌希side〜＞

彩春が入社してきた時は、綺麗な子なのに目立たない不思議な雰囲気を持っていた。
そして、俺が課長に昇進した時に補佐として彩春が俺の下に付いたことで、接点が増えていった。
気がきくし、仕事も正確で速い。
飲み会も忘年会や歓送迎会などの基本的に全員参加のもの以外は参加することはなかった。

彩春に気がある男性社員は結構いたようだが、靡くことがなく、かと言って恋人もいないと言っていた。

一緒に仕事をしていく内に、彩春に惹かれていく自分がいることがわかっていたが、俺には恋人がいてそんな気持ちを彩春に持つことに罪悪感を感じていた。