君と過ごした最高な日ー残り1ヶ月の恋ー
やっと叶った恋

淋side



俺の名前は、楠木淋。

知里とは、保育園から一緒だ。

保育園から、知里のことが好きでずっと見てきた。


今年の春に高校生になる俺は、知里とまた一緒になるとも知らずに……



ブルー・グリン学園には、3つの組が存在する。

A組は、真面目。

B組は、普通。

C組は、不良。

と、分けられている。


で、俺はクラス表を見る。C組だ。

「ん?!」

C組のクラス表に知里の名前が!

まさかと思ったが、案の定〝晴風知里〟の文字が書かれていた。



教室に知里が入ってきて確信した。



だが、俺は……照れ隠しに。


「お前らも、髪濃いな」


と思ってないことを口にしていた。


「え?」

「……は?」


まぁ、そうなりますよねー





入学式。


体育館に、みんなは集まり式が始まった。


「えー、ゴホン。我が校に入学したことを心より嬉しく思います。
これからの、学校生活を楽しんでください」

と、教頭先生が、ステージの上に立ちみんなにそう言った。


「続きまして、校長先生からのお言葉」


校長先生が、ステージに立つ。

「皆さん、入学おめでとうございます!
ここでの3年間を共に過ごしていきましょう。校長先生からは、以上です」


こうして、式が進んでいき生徒会長と思われる生徒が前に出る。


ここにいる女子生徒は、ソイツを見て目をハートにしていた。


そんなにイケメンか?……イケメン、だろうな。


知里とも、アイツを気になるのか釘付けになっていた。


(チっ)

俺は、舌打ちをした。


「新1年生の皆さん。入学おめでとうございます。生徒代表として嬉しく思います。
これからの学校生活を楽しんで行きましょうね。俺からは、以上です」

生徒会長は、ステージを降りた。



そして、式が終わりみんな教室に向かう。


教室の中でも、担任の先生の話が始まった。

「この1年C組担当の上辺彰人(うわべ あきひと)だ。今年の1年間を受け持つことになった。みんな、よろしく」

上辺先生は、学校のことや行事のことを色々話す。

〝文化祭〟〝クラスマッチ〟〝体育祭〟〝競歩大会〟のイベントがあるらしい。

「C組は、授業とか行事は参加自由だ。出なくてもいいし。でてもいい。
C組は、そういうところだ」

単位は、学校に来ていれば進級出来るみたいだ。

そんな、嬉しいことはないよな!




「とにかく、学生生活は3年間しかないから思いっきり楽しめよー。
先生からは、以上だ。解散」


上辺先生が、教室を後にしたら教室中が一段と騒がしくなった。


知里は、友達になった女子の元に行こうとしていた。

それを俺が食い止める。


「おい」

「何よ、朝から。嫌味?」

「嫌味じゃねぇよ。その」

「言いたいことがあるなら、ハッキリと言いなさいよ」

「っ……やっぱ、なんもねぇわ」

言いづらくなった。





俺が去ったのを確認したのか、今度こそみみちゃんと呼ばれる友達の方に向かった。

「みーみちゃん!」

「知里〜あの男は、なんなの💢
しつこいね」

「ほんとなんだろうね。あ、みみちゃん」

「なぁに?知里」

「私達、授業どうする?」

「私?私は、ちゃんと受けるよ?知里もでしょ?」

「私は…」

「サボるの?」

「週に1回は、1日図書館で過ごしてみたいの」

「まぁ、確かにそうだね。私も、そう思ってた。私、知里に合わせる」

「え!いいの?!」

「あったりまえー!だって、友達だもん」

と、話し声が聞こえた。

俺も、知里に合わせるかなと思ってた矢先真面目腐った男に話しかけられた。


「お前って、かっこいいよな。なんて言うかー、アイドル級だな」

「お前だって。そう言えば、名前」

「あ、俺は明お前は?」

「淋」

「え!女の子?!」

「ちげーは」

明か、悪くないな。



俺は、髪が金髪で服装が乱れている。身長は高い方だ。173cm。

明の方は、髪色は金茶だ。髪をふわっとしてる。俺と同じ背だろう。



コイツは、しっかりと制服を着こなしていた。

コイツの方が、イケメンだろな。

女子達にモテそうだ。


「なぁ、」

「なんだ?」

「ダチにならねぇ?」

「その言葉、待ってた」


こうして俺たちは、ダチになった。






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