キミの魔法にかけられた~隣のデスクの無愛想な後輩が急接近してきて!?~
だから、分かるところから少しずつ。
「……クォーターって?」
「祖母が魔法が使えるんですよ」
「へぇ。」
「祖父と父親は一般人です」
「そ、そうなんだ」
まだ頭の中を整理出来なくて、ふわふわと夢の中を歩いているみたい。
興奮しているような、落ち着かない気分だ。
「先輩には、もっと、俺の事知って欲しいんですけど」
「え?」
顔を上げれば、真面目な表情をした甲斐くんとバッチリ視線が合う。
「先輩の事も知りたいし。今から、俺ん家きませんか?」
「……っ、」
甲斐くんが身体を屈めて、リップ音を立てて軽いキスを落とした。