赤ちゃんを授かったら、一途な御曹司に執着溺愛されました


匡さんの指先が、脇腹のあたりを撫でる。
最初はくすぐったいだけだったそこが今は気持ちよくなってしまったことが、もしかしたら匡さんにバレているのかもしれない。

匡さんは、そこを指先や固くした舌先でなぞり、私の反応を楽しんでいる節がある気がする。

「ん……匡、さん……」

私の体のスイッチを入れるように余すことなく体を撫でていた匡さんの手が胸に直接触れるので、じわじわと昂る気持ちよさに身を任せながら必死にキスに応える。

匡さんとこういうことをするようになってから、そこを彼の指の腹でこすられるだけで肩が跳ねるほど敏感になってしまった。
私の体が震えるのを楽しむように何度も優しくこすってくる指が意地悪に思えて匡さんを見る。

すぐに重なった目はやっぱり少し意地悪く細められていて、悔しくなって睨んだけれど、近づいた匡さんのキスで文句が封じられる。

「ん……」

宥めるような優しいキスを受けていると、そのうちにふわふわした気持ちよさしか感じられなくなる。それをわかっていてこうして唇を塞いでくる匡さんはずるい。

彼の目論見通り私がキスに夢中になった頃、匡さんの手が太腿をゆっくりと撫で上がってくる。

そして、その指先が下着にかかり、先に待つ快感に体を震わせた直後、誰かが立てた物音に気付いてハッとした。


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