赤ちゃんを授かったら、一途な御曹司に執着溺愛されました


ふふん、と聞こえてきそうな笑みを浮かべる麻里奈ちゃんの答えを聞いて、じゃあもしかしたら知っているかもしれない、と希望を見出し口を開く。

「じゃあ、もし知っていたら教えて欲しいんだけど、六年くらい前に匡さんに何かあったりした? その頃から匡さん、少し様子が変わった気がして……どうしてだろうってずっと思ってたの」

それまでもポーカーフェイスではあったけれど、雰囲気はもう少し柔らかかった。

匡さんが少し変わったように感じたのは、赤い傘の女性とのツーショットを見た数カ月後だ。

だから、その女性と何かあったり……もしくは、匡さんの気持ちが動いたりしたのが理由だろうかとずっと気になっていた。

じっと真剣な眼差しで答えを待つ私に、麻里奈ちゃんは「六年前?」と呟きながら視線を宙に這わせた。

「別に何もなかったと思うけど。匡くんってずっとあんな感じで掴みにくいし。……あ、でも」

何かを思い出したのか、麻里奈ちゃんが私を見る。


< 87 / 248 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop