赤ちゃんを授かったら、一途な御曹司に執着溺愛されました


「まぁね。イギリスに留学してたんだけど、麻里奈の大学、校舎もアンティーク調ですごく綺麗だったしね」

もう呼び方については突っかかってこなかった。

「へぇ。いいなぁ」
「ソサイティも……ああ、日本で言うサークルね。チアに入ったけど、麻里奈、バレー習ってたから体柔らかくてセンスもリズム感もあるからセンターだったし」

気持ちよさそうに話し出した麻里奈ちゃんが可愛くて、うんうんと相槌を打つ。

単純に、年の近い女の子と話すのが楽しかったのもあるし、実際に麻里奈ちゃんの話が興味深かったからだったのだけれど、私があまりにすごいすごいと受け入れるからか、しばらく話した後、麻里奈ちゃんはバツが悪そうに目元を歪めた。

「なんか調子が狂うから、もう麻里奈の話題はおしまいでいいよ。今日は麻里奈がどれくらい匡くんと仲がいいかってことを自慢して美織さんに疎外感を与えにきたんだし」

その言い草にこっそり笑う。
〝意地悪をしにきた〟と素直に言うのが彼女らしい。

でも、ちょうどよかった。
私も匡さんのことで聞きたいことがあったので、紅茶を飲んだ麻里奈ちゃんがカップを置いたところを見計らって切り出した。

「麻里奈ちゃんは、匡さんとはどれくらいの頻度で会ってるの?」
「日本にいる時は週に一、二回はここに来てた。麻里奈が匡くんを好きになったのが幼稚園の頃だったから、それから留学する一年前くらいまでは相当な頻度で会ってたけど、それが何か?」


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