エリート極上男に堅物女で有名な私が何故か執着されています【完】 ～続編更新中～

そんなの当たり前じゃない。

嫌だったら先読みして労わってあげたらいいのに。


「そっれにさぁ、子供二人産んだあたりからブクブク太ってやがんの。もう豚かっちゅーくらい。おれ豚飼ってんだわ」

「さいってー。あんたの子を産んでくれた人になんつーこというのさ」

「それだったらよ、俺だって家族養うために社畜になってるっつーの。それなのに労わってくれないんだぜ？酷くね？」

「お酒が不味くなるからもうやめて」

「そうだよな、こんなに綺麗な葵ちゃんを目の前にしてなんで豚の話してんだろ、俺」

「知らないよ」

「あ～あ～、結婚相手間違えたわー。葵と結婚すればよかった」

――――キモい。

「ねえねえ、おれはさあ、あの時みたいなクールな眼差しが欲しい。してる時のあのゾクゾクするような眼差し――――もう一回見たなぁ」

「いい加減に――――え、ちょっと」


顔を近づけてくる津島を押し返しながらひっぱたこうと思った時だった。