エリート極上男に堅物女で有名な私が何故か執着されています【完】 ~続編更新中~
「分かったよ、一度だけ」
と返事をしてしまった私。
出来レースのようなお見合いを受ける形となってしまった。
どんな人が祖母の目に留まって気に入れられたのだろう。
もしかしてミヲ君だったりして?
とか馬鹿な妄想をしつつ、会場にむかえば全く知らない男性が緊張した面持ちで待っていた。
・・・そうですよね、そんな事現実にある訳ないですよね。
相手方が私のことをどう思ったのかは知らない。
少し緊張しているし会話も弾んでいたから好印象だったと思ったけど、結果は相手方からの「NO」のお返事をいただきました。
「良かったじゃない、詐欺にならなくて」
と声高らかに話す母。
そりゃあ、こっちだって会うだけって話だったし、写真のやり取りもしなかったけどさぁ、あっちから断られるのはどこか釈然としなかった。
でもこれでお見合い攻撃がなくなるからよかったと安心した私。
考えがあまかった。
祖母が長男にかける愛情はとても深く、粘着質なものだった。
二度目のお見合い話が来たのは季節が春に向かう頃。
例によって泣きつかれてお見合いして、後から断りを入れる。