エリート極上男に堅物女で有名な私が何故か執着されています【完】 ~続編更新中~
「宮ノ森 葵さん」
わ、きた!
「は、はい」
緊張する。
「いつもと違うところへ食事に誘ったのは、大事な話があるからなんだ」
「―――はい」
やっぱりそうか…。
この日が再び来るのを私はずっと待っていた。
以前、指輪は注文しなかったもののサイズ合わせはしている。
ミヲ君は記憶力もいいし、きっと覚えてくれているだろう。
これから出てきそうな小箱に心をときめかせながら続きの言葉を待つ。
「再会してから一年くらい経ったけど、君を好きになる気持ちはずっと変わらない。もう、限界なんだ」
「うん」
嬉しくて涙が出そうになる。
「友達――――は、今日で終わらせたい。君をもう二度と悲しませたりしないから…だから、僕と――――」
『結婚してください』
ドキドキしながらその言葉を待つ。
でも、ミヲ君から発せられた言葉はそれとは少し違うものだった。