あなたが社長だなんて気が付かなかった〜一夜で宿したこの子は私だけのものです〜
帰り際、本当は面倒を見たいから彼の家に来ないかと誘われたが友達が泊まりで何日もいくのはおかしいと伝え帰ってもらった。
彼とIDの交換をし、お互いの連絡先を初めて知った。
彼には友達なら名前で呼んでほしいと言われ「礼央さん」と呼ぶことになった。
礼央さんが帰るとさっきまで狭かった部屋が急に広く感じた。
彼は背も高く、何より存在感があるので私の部屋が彼でいっぱいに満たされた気がしたが帰った途端虚無感に襲われた。
いつもと同じはずなのに……。
私はひとまず美香さんにメッセージを送った。
【ご迷惑をおかけしました。赤ちゃんはなんともなかったです。足首も捻挫ですが、妊婦さんは捻挫してると今よりも転ぶ確率が高くなるので無理せず休むよう言われました】
【心配してたのよ。本当にごめんね。真希ちゃんみたいにドシンとさせておくべきだったわ】
【そんなことないです。たまたまつまづいただけですから。でも明日は休んでもいいですか?】
【もちろんよ。土日と重なるしゆっくり休んで。それにしても社長にお姫様抱っこされてエントランスを通り抜けたから噂になってるわよ。羨ましいって】
やっぱり。
目立っていた気がしていた。
私は出来る限り地味に真面目に生きていきたいのに。
美香さんとのやり取りを終えるとソファーに横になった。
あーあ。
どうして再会してしまったんだろう。
私はあの日の、たった3時間だけの関係で十分なほど彼に心酔した。
それだけで十分だったのに会ってしまったら心が揺れ動いてしまった。
彼と話したい、そばにいたい、触れ合いたい。
でもそうしたところでまた別れが待っているのではないかと思うと怖い。
去られたあとの私は子供を変わらずに愛せるか不安になる。
今は彼との思い出だけで十分なほどに子供を産みたいと思っている。彼の子ならば愛せる自信がある。
けれど彼と付き合って、もし去られたら私は変わらずにいられる自信がない。
それなら思い出だけでこの子を育てていきたい。
私にはこの子がいれば未来は明るいと思えるもの。
彼とIDの交換をし、お互いの連絡先を初めて知った。
彼には友達なら名前で呼んでほしいと言われ「礼央さん」と呼ぶことになった。
礼央さんが帰るとさっきまで狭かった部屋が急に広く感じた。
彼は背も高く、何より存在感があるので私の部屋が彼でいっぱいに満たされた気がしたが帰った途端虚無感に襲われた。
いつもと同じはずなのに……。
私はひとまず美香さんにメッセージを送った。
【ご迷惑をおかけしました。赤ちゃんはなんともなかったです。足首も捻挫ですが、妊婦さんは捻挫してると今よりも転ぶ確率が高くなるので無理せず休むよう言われました】
【心配してたのよ。本当にごめんね。真希ちゃんみたいにドシンとさせておくべきだったわ】
【そんなことないです。たまたまつまづいただけですから。でも明日は休んでもいいですか?】
【もちろんよ。土日と重なるしゆっくり休んで。それにしても社長にお姫様抱っこされてエントランスを通り抜けたから噂になってるわよ。羨ましいって】
やっぱり。
目立っていた気がしていた。
私は出来る限り地味に真面目に生きていきたいのに。
美香さんとのやり取りを終えるとソファーに横になった。
あーあ。
どうして再会してしまったんだろう。
私はあの日の、たった3時間だけの関係で十分なほど彼に心酔した。
それだけで十分だったのに会ってしまったら心が揺れ動いてしまった。
彼と話したい、そばにいたい、触れ合いたい。
でもそうしたところでまた別れが待っているのではないかと思うと怖い。
去られたあとの私は子供を変わらずに愛せるか不安になる。
今は彼との思い出だけで十分なほどに子供を産みたいと思っている。彼の子ならば愛せる自信がある。
けれど彼と付き合って、もし去られたら私は変わらずにいられる自信がない。
それなら思い出だけでこの子を育てていきたい。
私にはこの子がいれば未来は明るいと思えるもの。