雨降る日のキセキ
本当に衝撃で、今でも信じられない。


ううん、信じたくない。


「もし…千隼くんが突き飛ばさなかったら、朝陽くんは今でも生きてた。朝陽くんと一緒に笑い合える幸せな日々は続いてた。…そんなの聞かされて、私どうしたらいいの…?」


千隼くんが憎い…?


千隼くんさえいなければ…?


少しでもそんなふうに思ってしまう自分が嫌い…っ。


好きなのに…っ。


大好きなのに憎いよ…っ。


「…もう千隼くんの目を見て話せない…。ホントは避けたくないのに、避けてしまう。最低だよ私…っ」


千隼くんのつらい過去を知っているのに。


お兄さん…朝陽くん…と比べられてずっと劣等感を抱いてきた過去を知っている。


それなのに私…っ。


「申し訳ないなって思ってるの…。千隼くんが悪いわけじゃないのに…っ。頭では分かってるのに、心が追いつかない…」
< 277 / 336 >

この作品をシェア

pagetop