雨降る日のキセキ
考えないようにしていたのに、また思い出しては涙が出そうになる。


どうしてこんなことになったんだろう。


私の何がいけなかったの…?


私は千隼くんとも仲良くしたいよ…っ。


もう止まったはずの涙がこみ上げてきて、視界がボヤける。


「千紘!」


そんな視界に飛び込んで来たのは、紛れもなく千隼くんだった。


「なんで…」


なんで千隼くんがこんなところにいるの…?


部活は…?


「お前さ…言えよ。ツラかったらツラいって言えよ」


バサッと音がして、ベンチに視線を落とすと、今朝カバンに隠した紙が無造作に放り出されていた。


消せないマジックで書かれた悪口の嵐。


……なんで…。


なんでこれを千隼くんが…。
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