壱くん、お願いだから近づかないで。

♡図書委員です!




「え、図書委員を一緒に……?」

「そうなの。編入してあまり学校のことわかってないと思うし、遠足も同じ班だったしさ」


 遠足から帰ってきて週明けた月曜日。
 私は図書委員会に入っているため図書室へ行くと委員長にそんなことを言われる。


「ね? ダメかな?」

「でも……」

「松岡さんは去年から図書委員だし、しっかりしてるし、委員会の仕事も丁寧だし一番頼みやすいのよ」


 確かに私は去年から図書委員で仕事も慣れているため余裕を持ってできると思っている。でも、それとこれとは話が別だ。

 女の子なら渋らずやったけど相手は男の子だし、何より雉真くんだ。図書委員を一緒にということは彼と過ごす時間が増えるということで……もう最悪。

 だけど、委員長に頼みやすいだなんて言われたら断るなんてできなくて頷いてしまうじゃない。



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