『始まったふたり。』最後から、始まる。ー番外編ー

「みんな元気?」



さり気なく話題をそらして

歌笑の隣に座った



自然だった?

意識してるのオレだけ?



歌笑と

肩が触れた



めっちゃドキドキしてるけど

オレ



「うん、元気だよ
あ、写真見る?」



歌笑がスマホを手に取った



あ、オレと同じスマホケース

一緒に買ったんだけどね



「これ、入学式…
さえちゃんとユウリ
ヤマダのネクタイ派手だった」



「ホントだ…目立ちすぎだろ、ヤマダ
コレ、隠し撮りだし…」



「うん、私、男子とそんな仲良くないもん
男子と話すの苦手…」



たしかに

歌笑がクラスで仲良かった男子って

いないかも



クラスでは

オレがたまに話しかけて

歌笑が答える



その程度しか話した記憶ない



歌笑はオレとなら話せるのか

なんか嬉しくなる



今は彼氏だし当たり前か



まだ杉山呼びだけど…

ヤマダと変わんねーな



「これはサークルのみんな」



「歌笑が言ってたアカペラサークル?」



「うん」



へー…って



「男いんの?」



「え?」



「や、男子もいるんだな…って…」



「いるよ
半分くらい男子かな…」



「え!そんなに?」



ヤベ、声裏返った



「杉山、声変わり?」



歌笑が笑った



オレの嫉妬に気付いてない?

まぁこんなことで嫉妬するとか

小さい男って思われるのも嫌だし



「大丈夫だよ
彼氏いるってみんな知ってるから…」



気付かれてる



「や、別に心配とかそーゆーんじゃないけど
なんか、いいな…って…」



「杉山もアカペラサークル入りたかったの?」



「や、そーじゃないけど…」



彼氏でもないのに

オレより歌笑の近くにいる



それは近くの大学を選ばなかった

オレが悪いんだけどさ



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