『始まったふたり。』最後から、始まる。ー番外編ー

「杉山も写真見せてよ」



「あー、うん
オレ、そんな撮ってないよ」



歌笑がオレのスマホを覗いた



近い



今は

こんなに近くにいる



ずっとこの距離だったらな…



「これは?」



「これは、陸上部の先輩で…」



「へー…みんな速そう」



「うん、みんな速いよ
あ、これが仲良くなった…」



「タケル?」



「そぉそぉ…」



「楽しそうな人だね」



「あ、タケルの動画見る?
ユーチューバー目指してるらしい」



「見る見る!」



オレは

動画を見てる歌笑を見てた



かわいい



「ハハハー…おもしろいね」



「だろ」



「うん、笑いすぎて涙出た
あとは…他に写真ある?

あ、これは?
誰の赤ちゃん?」



歌笑が写真をタップしたら

写真が大きくなった



「あ、それは…」



わかるよね?



赤ちゃん抱いてる人

歌笑も知ってる人



「あ…先生だ…」



気まずい



「そぉそぉ…
清水(しみず)が、元気でやってるか?って
電話してきて…
赤ちゃん大きくなりましたか?って聞いたら
写真送ってきた
ただ、それだけ…」



「そーなんだ…

幸せそうだね…
先生も…清水先生も…」



「うん、幸せそうだったよ
溺愛してた」



「赤ちゃんを…?
それとも、先生…を…?」



「や…わかんない…
けど、どっちも?
3人で、幸せなんじゃね?」



「あ…ごめん…」



歌笑が謝った



オレ

そんな惨めな顔してる?



「や、オレこそごめん
もぉ何もないから…」



変な空気になった




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