君との恋の物語-mutual affection-
スタート

唐突にさぎりが現れてから数日後。
9月1日。
成績優秀者による小編成吹奏楽(通称Aブラス)メンバー選抜オーディションの日がやってきた。

今日この日まで、俺はもちろん、結さんや藤原先輩、そして増田先輩もただひたすら頑張ってきた。
全ては、このオーディションに合格して、Aブラスのメンバーになるために。
このオーディションは、打楽器は学年順に演奏することが決まっていた。
打楽器の学生は全員受けているので全部で9名。そのうち1年生は3名。
その中で合格者は4名である。
ということは、先輩よりも良い点数を出さなければ合格することはできない。
厳しい戦いになることは間違いないが、それは結さんも同じだ。
このオーディションは、負けたくない。

4月の終わり、さぎりと別れてから、俺はこのオーディションや演奏試験に…いや、音楽に全てを掛けてきた。
もちろん、頑張ってこられたのは俺だけの力じゃないことはわかっている。
親や、先生、先輩、そして結さん。
多くの人に支えられてここまでこられた。
だからこそ、このオーディションでは、勝ちたい。
負けたら、なんの意味もないと思う。オーディションっていうのは、そういうものだろう。
だから、学年なんて関係ない。勝ちたいのであれば、誰よりも努力するしかない。
そう思って、ずっと頑張ってきた。

とは言え、肩に力が入っていてはだめだ。いつもどおりにやれば、結果はついて来るだろうと思っている。
落ち着いていこう。

朝は、試験の時と同じように集合より早くきた。
演奏までの流れは試験の時とほぼ同じだ。
違うのは、演奏前に直前練習室というところに入って3分間の練習時間が与えられることと、今回は全員が同じ課題を与えられているのでセッティング替えの必要がないこと。それから演奏後は結果発表があるまで校内にはいられないということだ。

俺は同期の中で学籍番号が最後なので、演奏順は3番目だ。
演奏順が早いというのは、集合場所から動けなくなって時間が経つほどに集中力が切れる俺にとっては好都合だった。
今さらジタバタしたって始まらない。
俺は既に集合場所についているんだし、何度も確認したが忘れ物もない。

少しの間、目を閉じてイメージトレーニングをした。
課題の楽譜は、全て頭に入っている。
目を閉じただけで楽譜の全体像がはっきりと浮かび上がるし、いつでも頭の中にオケが流れる。

集合20分前、俺が到着してから10分後、増田先輩や、同期の子が何人かまとめて入ってきた。
演奏試験の時と違い、今回は全員で合否を争うので、流石に挨拶以上に言葉を交わすことはなかった。


9時。
まだまだ残暑と呼ぶには厳しい日差しを持った太陽が登り、集合場所の教室も暑くなってきた。
担当事務員の方は、入ってくるなり冷房を入れた。
教壇に立つなり、説明を始めた。
室内の緊張感が一気に高まる。
「最初の3名は、この後すぐに移動になります。演奏後、ここには戻ってこられませんので、忘れ物のないようにお願い致します。また、演奏後は、速やかに校舎から出てください。」
いよいよだ。
俺は、深呼吸をして、移動の準備を始めた。



直前練習室の前で、同期3人、並んで座る。
「最初の方、どうぞ」

熊谷が入っていく。

福田と俺は、一つ椅子を詰める。

3分は、こんなにも長かったかと思うほど、長く感じた。

張り詰めた空気の中、何もせずにじっとしていた。

事務員の方が、練習室のドアをノックする。

「時間です」

学内行事とはいえオーディションだからなのか、今日は事務員の方ですら無機質に話す。

それがより一層緊張感を煽っていた。

まだか…。

3分、長いな…。

ノックの音

「時間です」

福田が出てきた。

「次の方、どうぞ」

俺の番だ。

ゆっくりと立ち上がり、室内に入った。

室内に入ると、正面にいくつかの楽器が並べられ、譜面台にはあらかじめ一枚の紙が置かれていた。

そこには、入室後に演奏する曲目が書かれていた。

俺は、課題は入室後に一曲ずつ言い渡されるものだと思っていたが、そうではないのか。

まぁいい。課題が先にわかっただけいいと思うことにしよう。

俺は、出題された課題の中から苦手なものから先に手をつけた。

全ての課題を少しずつさらったらもうノックされた。

「時間です」

返事をして外に出ると、2年生の先輩が並んで座っていた。

当たり前か…。いや、そんなことはいい。集中しろ。

怖い。とんでもなく怖い。緊張する。

でも、ここで逃げたらなんの意味もない。

いつも通りにやるんだ。緊張するのは、今まで努力してきた証拠だ。

舞台袖にたどり着くと、熊谷の演奏が終わるところだった。

どうやら課題は、全員全曲聴いてもらえるみたいだ。

福田が入って行き、一礼。学籍番号を言って演奏を始めた。

俺は、意識してなるべく聞かないようにしていた。

惑わされるな。俺は俺の演奏をすればいいんだ。

最後のコンチェルト、指定箇所のみの演奏を終えて、福田と一緒に伴奏者も降りてきた。

コンチェルトはマリンバと打楽器で伴奏者が変わる。

福田はマリンバを選んでいたので、伴奏者も一緒に降りてきたのだ。

俺は、打楽器コンチェルトを担当等する伴奏者と一緒にステージに入った。

客席側は薄暗いが、打楽器の先生以外にも数名の先生方がいるのが見えた。

一礼して、学籍番号を言う。

よし。後はいつも通りにやるだけだ。

この時にはもう、緊張よりも早く演奏したいと思っていた。

夏休みの間に俺がどれだけ成長したかを先生方にも聴いてもらいたいと思っていた。

始めよう。いつも通りにやれば、絶対に大丈夫だ。




























数曲ではあるが、俺はよく集中し、最後まで演奏し終えた。

鍵盤が心配ではあったが、本番は一つも外さなかった。

よし。いい手応えだ。

ここまでやれたんだ。仮に落ちたって、悔いはない。

廊下を歩きながら携帯を取り出し、電源を入れた。

エレベーターホールについて開くと、結さんからメールが来ていた。



【お疲れ様。先に終わったのでいつものお店にいるわ。頑張って。】
どうやら今の今届いたようだ。まだ間に合うかな?
【俺ももうエレベーターに乗ってる。正門で待っててくれるかい?】

返信が来るよりも先にエレベーターを降りた。

正門に向かう途中、そこに結さんの姿を見つけた。








『お疲れ様!』
「お疲れ様!」
自然と笑顔になっていた。
無事に演奏を終えられた安心感と、結さんに会えた安心感。
その両方が、俺を笑顔にした。
見ると、結さんも満面の笑みだった。
『どうだった?って聞こうかと思ったけど、必要なさそうだね。うまくいったんだろう?』
多分、俺も同じような顔をしてるんだろうなw

「えぇ、うまく行ったわ。恒星君もでしょう?」
『うん。ここまで上手くいって落ちるなら、もうどうしようもない。』
今日はいつもと違うな…。
なんというか、いつもより2人の気持ちが一致している気がする。
「いつものお店にする?それとも…」
『散歩にする?だろう?』
自然と答えていた。
「よくわかったね。。どうしたの?」
『どうしたんだろ?でも、今日は、結さんの気持ちがよくわかる。オーディションで、満足行く演奏ができて、会場を出た時、なんとなく思ったんだ。結さんも、上手くいったなって。根拠はないけど。それで顔合わせたら、満足している顔だったし、今こうして並んでいても、なんとなく結さんから気持ちが流れて来る気がするんだ。』
俺は、思ったままを言葉にした。

「わかる!私も同じようなこと思ったよ!根拠はないけど!でも、私達、2人とも本当によく頑張ったもんね。何日も学校籠って、何回も弾き合いしたし。そんな夏休みだったからこそ、今共感できるようになったのかもね。」
『そうだな。共感できる相手が結さんでよかった。なんか、安心する。』
「うん。私も。」
いつもの散歩コースに向かって行った。












少し歩いたら、疲れが出てきて、2人並んでベンチに座った。
気が抜けたのか、一気に眠気が襲ってきた。
少しうとうとしてしまっていたようで、気づくと結さんが俺の方に寄りかかって眠っていた。


…。緊張する。
ある意味オーディション以上だったw

それにしても無防備すぎる…。
俺は、もっと触れていたい衝動に駆られそうになったが、どうにか堪えた。
結さんは俺だから安心してくれているんだ。
その期待を裏切るようなことはできない。

「ご、ごめん!私、ちょっとうとうとしちゃって。。」
『大丈夫だよ!疲れてそうだったから、起こさなかった。』
「私、どのくらい寝てたんだろ?」
『ほんの少しだよ。15分くらい。』
なるべく冷静に答えた。
「ごめん、よりかかっちゃって。」
言われた途端に我に帰った…。

『あ、あぁ、いや、全然大丈夫!気にしないで!』
「ありがと。なんか、恒星君と一緒だと安心しちゃって。こうやってゆっくり話せるのも久しぶりだし。。」
『俺も、同じだよ。結さんといると安心する。』
しまった。
つい言ってしまった。
まぁいいか、本当のことだし。
ん?結さんが、なんだか慌ただしい。
『どうした?大丈夫?』
「え?あぁ、うん、大丈夫!そろそろ、学校行こうか!結果、出る頃かも。」
ちょっと気になったが、まぁいいか。
そうだ、これから結果を見にいくんだ。



学校に戻ると、ちょうど結果が張り出されるところだった。

打楽器の合格者は4名。そのうちティンパニストだけが指名される。

ティンパニストは一番点数が高かった者になる。
後の3名は書かれている順番がそのまま順位になる。

事務員の方が、キャスター付きの大きな黒板と一緒に現れた。

『それでは、これから結果を掲示致します。押し合わず、冷静に見るようにしてください。』

黒板がそのまま一回転する。

どこだ!?


打楽器は!?

























これは…!

































打楽器合格者

ティンパ二
増田俊之

打楽器
樋口恒星
鈴木真里
横山希美

補欠合格
加藤沙織
























あぁ、補欠っていうのは、演奏会の曲目によっては打楽器が5人必要な場合もあるからそんな時のためにっていやいやいやいやいやいやいやいや

























おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉい!!!!!!






合格してんじゃねぇかおい!!!

しかも2位合格じゃねぇか!!!

ほんとか?
これ夢か?

なんか視界ぼやけてんじゃねぇか!!


「樋口君!!」

誰だよこんな時にって…!!

『増田…先輩?』

「しっかりしろ!!合格だよ!!私よりいい点数だよ!!」

『鈴木…先輩?』

「真里でいいってば!!やったね樋口君!!頑張ってたもんね!!」

『はい…あの、俺…』

「らしくないなぁ、しっかりしろよ!」

『横山先輩…ありがとうございます』

誰かが俺の肩に手を置いた。

振り返ると、増田先輩だった。

「樋口君、君は本当にすごいやつだ。これからも、ライバルとしてよろしく頼むよ」

『増田先輩…。ありがとうございます。』

感激だった。

憧れの増田先輩に認めてもらえたんだ。

嬉しさに拳を握りしめた。

「さぁ、落ち着いたら彼女のところに言ってあげなよ。あちらも合格したみたいだよ。」

彼女?

増田先輩の視線を追ってみると…。

結さん。

そうだ、結さん!!

駆け寄ってみると声が聞こえてきた。


『結ちゃん!!あったよ!!名前、私と一緒に1stだよ!!ほら!よく見て!!』
「先輩、私、受かったんですよね?」
結さんが泣き笑いの表情で藤原先輩と話していた。
「1stですよね?私、先輩の隣で吹けるんですよね?」
美しい2人だ。
才能に恵まれて、誰よりも努力をしてきた2人がそこにいる。
『そうだよ!結ちゃん、ありがとね、結ちゃんと話さなかったら、私受けてすらなかったんだもん!よかった!受けてよかったよ!結ちゃんありがとうね!』
「私こそですよ。先輩がいてくださらなかったら、こんなに頑張れませんでした。ありがとうございます。恵美先輩。」
2人で抱き合ってわんわん泣いている。
ちょっと入りにくかったが、いたずら心が湧いた。


2人の後ろに立っていると、気配を感じたのか、振り返った。
俺はあえて沈痛な面持ちで立っていた。


つもりだったけど、多分、口元は笑ってしまっていた。
『藤原先輩、結さん、合格おめでとうございます。』
「え?恒星君、は?」
一瞬びっくりした表情をした結さん。

『実は。。。』
たっぷりと間をとった。





『合格してたぞー!!!』
「もう!脅かさないでよ!!よかった!」



その瞬間、結さんに抱きつかれた!!

びっくりしたのと嬉しいのと、どきどきするのと色々な感情がごちゃまぜになったが、悪い気はしなかった。





『おぉー!!』

人生最高の瞬間だった。

俺たちはお互いに高めあい、励ましながらここまできた。
結果、2人とも合格することができた。
ありがとう。
結さん、俺は、結さんが好きだ。
これからも、一緒にいて、支え合って行きたいと思った。

明日、告白しよう。俺たちはきっとうまくいく。


その後は、2人で食事に行く約束だったが、結局合格した先輩達も合流して決起会のようになった。
それはそれで悪くはない。
が、明日は海に行く日だ。早めに帰らないとなどと思っていたら、藤原先輩が気を利かせてくれて、俺達を一足先に返してくれた。
どうやら一年生の中で合格したのは、俺達だけだったらしい。

帰り際、藤原先輩がなにやら結さんに耳打ちしていたようだ。
少し気になったけど、スルーした。
それから俺達は何度も一緒に帰った道のりを、今までで1番気分よく帰った。










そして次の日。

いつものように駅で待ち合わせをし、海に向かって出発した。

お互い緊張していたが、話し始めればいつものように過ごすことができた。

俺は、緊張しながらも安らぎを感じていた。

このまま、この時がずっと続けばいいと思っていた。

水族館をまわり、少し遅めの昼食を取って海にきた。

それとなく、前回青いリボンを渡したところまで歩いていく。












海の香りがする。
空は嫌味なくらいにすっきりと晴れている。
こんな空を見ていると、あの時の事を思い出す。
「ごめんなさい。。さよなら。」








さぎり。。











あの時のこと、俺は裏切られたとは思っていない。
お互い様だ。沢山のことが同時に変わって、自分達も変わった。ただそれだけのことだ。











あぁ、そうか。
もうすぐ、さぎりの誕生日だ。
この懐かしい感じは、時期のせいか。
まぁ、この間いきなり会いに来たのが1番の理由だろうけど。





大丈夫。2人とも裏切ってなんかないよ。
変わっただけだから。
もちろん、恨んでなんてない。



そう。俺達はあの時…



卒業したんだ。



さぎり、俺は、この間君に会ってはっきりとわかった。
俺の中で、さぎりはもうちゃんと思い出になったよ。
だから、思い出すことはあっても、想うことはもうない。
今、俺の中には思い出よりずっとずっと大切な結さんがいるんだ。

だから、さようならさぎり。

俺は今、人生の中で1番楽しい。
大好きな音楽を一生懸命勉強して、憧れの先輩や、ライバル、仲間に恵まれて、そして、大切な人がいる。

大事なオーディションにも合格した。
そして、今日、もう一つ大切な人に大切な話をする。

今日この日が、新たな人生のスタートになるんだ。







『結さん、話があるんだ。』
広場に着くなり俺は、振り返りながら言った。

なるべく顔には出さないようにしていたが、とんでもなく緊張している。


『俺、元カノと別れてから、まだ間もないけど…』





!!









結さんが、俺の唇に人差し指を立てていた。

結さんの目線からは、いつにも増して強い意思を感じる。






「ごめん、先に私の話を聞いてほしいの。お願い。ずっと、言いたかったことだから。」

とても断れる雰囲気ではない。

かと言って、険悪な雰囲気でもない。

『わかった。聞くよ。』

俺は、素直に聞くことにした。


「恒星君、私、あなたのことが好き。大好き。恒星君を初めて見た時から気になってて、でもあなたには彼女がいて、最初は別にそれでもよかった。いつか、恒星君が私を見てくれたらって思ってたから。」
開口一番に出てきた言葉に驚いたが、なんとなく、告白の空気は感じていた。
黙って結さんを見ていた。
「でも、元カノさんの話聞いて、ちょっとあまりにも酷いなって思ったわ。あの時私は思ったの。私なら、恒星君を支えてあげられるのにって。」
『うん。』
あの時から今まで、もう十分支えてくれているよ。
「恒星君、あなたはこれからもずっと、ずっとずっと頑張って、トップに居続けられる人。それだけの力もあるし、努力もできる、素敵な人よ。私は、そんなあなたの支えになりたい。一緒に努力して、一緒にトップに居続けるの。学校内のことだけじゃなくて、2人それぞれ頑張って、どんどん結果を残していきたい。ずっと、恒星君の隣で、同じ景色を見ていたいの。これから恒星君が落ち込んだり傷付いたりしたら、また進めるようになるまで支える。いつでも一緒にいて、あなたの力になりたい。」


なんて…



素敵な人なんだ。


支え合うことこそが、俺が理想とする恋愛の形だ。
それを…結さんと…。

こんな夢のような話が…。

「大好きです。私と付き合ってください。」

涙を流していた。

きっとこれは、悲しい涙じゃない。

魂が震える、あの感覚。

きっと、それを結さんも感じているんだ。


『ありがとう結さん。そんなに想ってくれてたんだ。』

結さんの目から、涙を拭った。

「恒星君が、元カノさんと別れた時には、少しホッとしたわ。それに、その時思ったの。きっと、オーディション受けるだろうなって。だから、オーディションが終わったら告白しようって決めて、それまでは私もオーディションに集中することにしたの。恒星君と一緒だったから、辛くなんてなかった。」

本当に素敵な人だ。
こんなに素敵な人は、結さん以外にいない。

『ありがとう。俺も、結さんがいてくれたから、頑張れた。そして、合格できた。結さん。』

改めて結さんの目を見つめた。


『いつも、一緒に努力してくれてありがとう。いつも、支えてくれてありがとう。助けてくれてありがとう。これからも、ずっと一緒にいて、良いことも悪いことも一緒に経験したい。』

今度は、結さんが俺を見つめていた。

『大好きです。俺と、付き合ってください。』

こんなにも暖かい気持ちになったのは初めてだ。

!!

結さんが、俺を優しく抱きしめる

「ありがとう。よろしくお願いします。」
『こちらこそ、よろしくお願いします。』
「愛してるわ」

ありがとう。
受け止めるよ。

『うん。愛してるよ。』
嬉しい。
少しだけ身体離して顔を合わせた。
どちらともなく近づいていく。
唇と唇が重なる確かな感触。
背中に回された腕。
結さんの匂い。波の音。
その全てが、心地よかった。
お互いの腕に力を入れる。
そのまま、いつまでも抱き合って、何度もキスをして、お互いの気持ちを確かめ合った。



俺の人生は、この日新たなスタートを切った。











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