ご主人様は、専属メイドとの甘い時間をご所望です。〜無気力な超モテ御曹司に、イジワルに溺愛されています〜



***



「……よりちゃん」

「…………」


「こーよりちゃん!」

「……えっ、あっ。恋桃ちゃん、どうしたの?」


「どうしたのじゃないよ~! さっきから湖依ちゃんずっとボーッとしてるから!」


し、しまった。

いろいろ考えてて、周りが全然見えてなかった!


「何かあった? 朝も遅刻ギリギリで教室に滑り込んできてたし」


「そ、それは……ちょっと寝坊しちゃって!」


頭の中にボンッと朝の出来事が浮かんじゃう。


はぁぁぁ……朝からなんてことしちゃったんだろう……っ。


「そうなんだ~。入学したばっかりだから慣れない環境のせいもあって疲れ溜まっちゃうよね!」


「う、うん」


とりあえず、今朝のことは極力思い出さないようにして授業に集中しないと!

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