遅刻しそうな時にぶつかるのは運命の人かと思っていました
 しかも、どんな風にはまったのか、しっかりヒール部分が溝に埋まって片方裸足の亜由美が一生懸命引っ張っても出てこないのだ。

──もう、やだ……。
 ここ数年の不幸が一気に襲ってきたようで、亜由美は本当に涙で前が見えなくなりそうだった。


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