When pigs fly〜冷徹幼馴染からの愛情なんて有り得ないのに〜
「とりあえず部屋に入ろう」
「い、嫌よ! 泰生だけ入ればいいでしょ」
「……ったく、昔から強情なのは変わらないな」

 その瞬間、恵那の体は簡単に抱き上げられる。

「ちょっと……やめてってば……!」

 ドアの前まで来ても、恵那は抵抗を続けた。悪足掻きだとわかっている。でもそうせざるを得なかった。

 だってこのまま受け入れたら……それ以上のものが欲しくなる……。

「いい加減にしないと力ずくでキスするぞ」

 だから泰生のこの言葉は、恵那の中の最後の砦を一瞬で壊してしまった。

「……いいよ」

 泰生は目を見張り、玄関に入るなり恵那の体を壁に押し付け、貪るようにキスをする。舌を絡ませ、相手の呼吸も全て飲み込んでいく。

 泰生の手が恵那の体を体を弄り、そのたびに熱い吐息が漏れていく。

 Tシャツを持ち上げられ、胸の頂を口に含まれ転がされると、恵那は力を失って腰を抜かす。

 泰生は恵那の体を再び抱え、浴室に飛び込む。さっき着替えたばかりの服を脱がし、シャワーの栓を捻ると温かいシャワーが降り注ぐ。

 止まないキスの嵐に、恵那は頭がぼんやりとしてくる。こんなに激しく求められたことって、今までにあっただろうかーーその時、胸の奥に懐かしい感覚が蘇る。

 もしかして、あの日もこうだったーー?
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