紳士な副社長からの求愛〜初心な彼女が花開く時〜【6/13番外編追加】

「きょ、恭加、さん……っ」

「……っ、」


和泉さんの、この快感に耐えるような切ない表情が色っぽくて好きだ。

いつもは穏やかで優しい和泉さんの、男の顔。

それを見ただけできゅん、と身体の奥が反応する。

だらしなく開いた口からは絶えず甘い嬌声が漏れ、快楽で繋がる身体はもはやどこからどこまでが自分で相手なのか、分からなくなるほどに溶け合っていく。


「ああっ……!」


最高到達点に達してもなお、和泉さんは私を追い立てるのを止めてはくれない。


「何度でも呼ばせたいーー」


その宣言通り、結局その日、私は和泉さんに何度目かの果てに連れていかれた後、彼の名前を譫言(うわごと)のように呼びながら意識を手放すことになったのだった。
< 275 / 279 >

この作品をシェア

pagetop