【完結】和菓子職人との恋は、甘いようで甘くない?


 もう!心臓がドキドキしてうるさい!
 もうやだ!こんなの私じゃないよ!

「悠月……さん?」

「だからこれからも、俺のそばにいてほしい。俺のそばで、角野屋を支えてくれないか?」

 その言葉に、涙がじわりと浮かんでくる。

「……悠月しゃん……」
 
 ダメだ、涙で視界が滲んでちゃんと悠月さんの顔を見れない。

「何だそのブサイクな顔は」

「ひどいっ……嬉しくて泣いてるのに!」

 だって私、悠月さんと両思いだなんて思ってなかったから、すごく嬉しいのに!

「冗談だよ。……言ったろ、泣くのは俺の前だけにしろって」
 
 悠月さんは私をそのまま抱きしめてくる。

「は、はいっ」

 本当に私たち、両思いなの?まだ信じられないよ……。

「菜々海、お前は俺だけの看板娘になっておけよ」

「……? はい!」

 俺だけの看板娘って言うのが何なのか分からないけど、とりあえずそう返事をした。

「悠月さん、大好きです。 これからもずっと、大好きです」

「ああ、俺も大好きだ」

 悠月さんのイケメンボイスから、大好きだなんて言われたら、嬉しくて飛び跳ねそうになっちゃうよ!
 そんなことしたら、怒られそうだけど。
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