排球の女王様~私に全てを捧げなさい!
決勝戦

 *::*



 
 12月3日決勝当日の朝。

 12月初めの冷たい空気を吸い込み、白い息を吐き出す。良く晴れた空の下に、私達群馬県立犬崎高等学校バレーボール部員達は立っていた。

「みんな、いよいよだね。調子はどう?」

「「ウズウズしてる」」

 楽しそうに声をそろえたのは一年生コンビだ。

「ここまで来たんだな」

「なんだか信じられない」

「夢でも見てる気分だ」

 祐樹、瑞樹、充が順に呟く。

「夢じゃない、現実だ。俺達はここまで来た。この試合必ず勝つ」

 拓真の力強い声に、みんなの背筋がピンッとなる。

「じゃあ行くよ。みんな決勝の舞台、群馬体育館のセンターコートへ!」


「「「「「「うっす!!」」」」」」


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